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ミヤマフグリの話

今日は情報提供依頼です。おれが数十年間にわたり調べたけれども良く分からない植物がある。その名はミヤマフグリ。ミヤマフグリノキという名前もあるらしいので樹木かも知れないがミヤマフグリは過去四回見かけたのに対してミヤマフグリノキは一回だけ。しかも伝聞情報なので怪しい。ミヤマフグリだけだったら高山植物ぽいよね。でも深山の金玉って何だろうな。おれにも分からない。

ミヤマフグリ、あるいはミヤマフグリノキは全身状態が悪化したがんに効果があるという。初見はおれが明大図書館の閉架で見つけた昭和三十年代の民間薬の本。民間薬というのは漢方薬と似ているが、ちょいと違う。漢方薬が中国から入ってきた医学を日本化したものなのに対して民間薬は日本の庶民が伝統的に伝えてきた薬草の知恵に基づいた医学なんだ。だから漢方薬は葛根湯のように複数の薬種を組み合わせて処方するのに対して、民間薬はゲンノショウコやセンブリのように一つの薬を一つの病状に対して用いる。漢方医学では診断に際して脈や腹の状態を探るのに対して民間ではそんなことしないでしょ?そういう違いだと思って欲しい。インドカレーとネパールカレーの違いと言えば分かってもらえるかな?かえって混乱した?ゴメーヌ。
がんに効く民間薬で有名なのはタラノキか。春に居酒屋さんに行くとタラの芽の天ぷらってあるでしょ?あのちょっと苦くて美味しいアレ。おれ大好物なんだ誰かおれ好みのTTPな女性が「あーんして」なんて言って食べさせてくれないかな……おっとっと筆が滑った。タラノキは煎じて飲むと胃がんに著効があるとされる。タラの芽の天ぷらが胃がんに効くとは不明にして聞かないが効果があるならワイドショーかなんかで取り上げてるな。タラノキの薬効についてはこんなはなしがある。ある木こりのオヤジさんが胃がんで亡くなった。息子の木こりはオヤジさんの命を奪ったがんを根付けにしてぶら下げて歩いていた。あるとき昼飯かなんかの時にタラノキのトゲトゲに根付けを掛けて休んでたら凝り固まっていたがんの腫瘤が、ぐんにゃり柔らかくなっていたんだそうだ。おれが言うと信じてもらえんだろうが大塚敬節さんという漢方の大家の著に掲載されてた話だ。こういう形で薬効が発見されたいきさつが残るというのも珍しいよね。おれはこの話を信じる。
全身状態が悪化したがんにミヤマフグリは効果があるという。昔の表現で言うところの悪液質(カヘキシーと言うやつ?)だろうか。美容外科の高須院長が全身がんで闘病中だそうだが(がんがれ、超がんがれ)彼のような症状に効くのだろうか。おれも死病だが治るアテはないしガンでもない。ミヤマフグリがあったとしても無関係だ。

うちはガン家系でね。みんなガンで死んでいる。だからミヤマフグリという、おそらく全身どこのガンにも効果がある薬草について色々調べてみた。ところが具体的に学名や生体について触れた資料がない。牧野先生の植物図鑑を筆頭に探したが該当する和名も方言も見当たらない。ウソだと思ったらミヤマフグリでググってごらん。Google先生もお手上げらしい。まぁwebにある情報など、東洋文庫ほぼ全巻を読破したおれからすれば食い足らんのだけどさ。ミヤマフグリのスケッチがあればカメラで撮影したりコピーをとったり出来るがそれもない。はっきり言うがテングノムギメシのほうが書肆情報が多い。まーテングノムギメシも妖しいよな。蘚苔(コケ)類とも地衣類とも言われてるんだろ?アレ。ものの本によれば美味とか言うけどさ少しは情報を吟味しろって感じだよね。どう考えても飢えた修験者かなんかが足下の原始的な植物を口にしたものでしょ。空腹は最上のソースと言うしね。
最初に書いたとおりミヤマフグリのミヤマは漢字で深山だろう。ミヤマインチキと揶揄されるように、この手の名前の植物は現在では採取禁止かそれに準じた希少種として扱わなければならない高山植物と思われる。しかもミヤマフグリノキなどと言う名前まである。なんだよこれ。高山性の灌木か?しかも外見・生態(多年草か?など)に関する情報が無い上に薬効部位や処方量に関する情報も無い。ただ全身状態が悪化したがんに対してミヤマフグリが効果があると、ぺろりと書いてあるだけだ。万能解毒剤イッカクに関する西欧の記述よりひでーよな。責任者出てこい。
ミヤマフグリに関して掲載されている本のデータは自宅に置いてある研究ノートに記述がある。文献資料は横浜市立中央図書館にも一冊あるし、閉架だけど国会図書館に行けば全部閲覧できるだろう。本来ならここに転載して広く知恵を集めたいところなんだが、おれは病院に禁足状態でね。おれはあと一年ほどの寿命だし自宅に帰宅できないから死ねば研究ノートも破棄されてミヤマフグリに関するデータは散逸する。文句は治療しようがない奇病の患者を病院に監禁してデータをとりたがる現代医学に言ってくれ。
がんに対する現代医学のアプローチは全て対症療法である。だからほぼ再発するし、「がんの進行が遅いから」と放置されているご高齢のがん患者も多いことだろう。丸山ワクチンは良く分からない扱いを受けているし、オブジーボと言った免疫療法も端緒についたばかりだ。ここでミヤマフグリのようなタイプの異なる種々のがんに効果があるとされる薬草の有効成分の研究が進めば医学の発展に大いに寄与することになると思うのだが。

それにしても稀代のがん治療薬にもなるかも知れない薬草の名前が金玉かよ。なんかノボロギクのような悪意を感じるな。

by torema01 | 2020-12-09 12:48

おれは盤古。大地の呪いだ。何でも知っている。問え。答えよう。ただし天地の記憶だ。天地に恥じぬ記憶をまず明かせ。


by torema01